Gre`ves(ストライキ)


休日?平日?戸惑うフランス 政府「働け」、労組は反発
 学校はあるけど送迎バスはなし。電車は平日運行でタクシーは休日運賃――。16日の月曜日、フランスの国民は休日なのか、平日なのかで戸惑うことになりそうだ。高齢者支援の財源確保をめぐり、この日の休日を廃止した政府と、反対する労組の対立が解けず、多くの公共部門でストを予定。「自主休業」を決め込む人も多く、世論調査では55%が「休む」と回答した。
 きっかけは、03年夏の酷暑で大勢の高齢者や障害者が亡くなったこと。政府は、国民が1日余分に働くことで増える社会保障費を高齢者支援に充てようと、聖霊降臨祭の振り替え休日のこの日を平日扱いにした。
 この日の対応についてフィヨン教育相は「ふだん通り校門は開ける」と宣言した。だが、給食がストでなくなり、授業のかわりに公園でのピクニックに予定を変更した学校も。幼稚園や託児所がストになり、仕事を休む親も続出しそうだ。
 パリの地下鉄は平日ダイヤだが、ストで間引き運転になる見通し。国鉄は通勤ラッシュと行楽ラッシュの両方に備えて普段より本数を増やす。
 ただ、一部には働かないことへの後ろめたさも。個人タクシーは休日の割増料金を決めたが、高齢者や障害者は平日料金を適用。老人ホームに扇風機を寄付してストに突入する郵便局もある。
                                 (朝日新聞) 2005年05月16日(月)03:10  
休日削減にストで対抗 仏で国民投票に影響も
 【パリ16日共同】フランス政府がキリスト教の聖霊降臨祭の祭日明けの休日(5月16日)を廃止し勤労日と決めたことに労組が反対、同日国内各地でストが実施された。地方の主要都市を中心に全国89都市でバスや市電が止まったほか、教師のストで小中高校の一部が休校となるなど混乱した。
 29日に行われる欧州憲法の是非を問う国民投票で、政府批判が投票に影響する可能性も出ている。
 パリ市内はほぼ平常通りだったが、オルリ空港で航空便の一部に遅れが出た。
 ラファラン首相は2003年夏の猛暑で老人約1万5000人が死去したことを受け、国民の勤労日を1日増やして、これで増える17億ユーロの税収を老人医療や障害者支援に充てると発表していた。
                                    (共同通信) – 5月16日21時38分更新
 日本語で書かれたものを探してみましたが共同よりも朝日新聞の方がわかりやすいですね。
私はパリに住んでいるので幸いたいした影響を受けずにすみましたが、地方では厳しかったようです(>_<)
当日のストライキを予告した紙です。近所のバス停で撮影したんですが、こういった予告が結構前からあるときと突発的に行われる場合があるので、時間に余裕がないときはきついです。


↓過去の関連記事です
高齢者支援の「休日返上」に仏国民猛反発 スト計画まで
 高齢者支援の財源をひねり出すため、「休日の1日廃止」を決めたフランス政府が国民の猛反発にあっている。政府が休みを返上して仕事するよう呼びかけた「祝日」に主要労組は大規模ストを計画。公営企業にも従来通り休日扱いにする「造反」が出ている。
 「休日廃止」のきっかけは、独り暮らしの高齢者を中心に1万5千人の犠牲者が出た03年夏の猛暑。国民が年間1日余分に働くことで増える社会保障費を空調付きの高齢者施設の整備などに充てるため、5月16日の「聖霊降臨祭」の振り替え休日を「国民連帯の日」と名付け、平日扱いにすることを決めた。
 ところが、自由業者や民間企業には、有給休暇の1日削減など別の形で勤労時間を増やすところが続出。公務員や公営企業の従業員から「公共部門の給与所得者をねらい撃ちにしたもの」と反発が広がった。連休が消えて商売に響く観光業界も撤回を要求。国鉄は休日を残すかわりに、増える勤務時間を年間にならして1日あたり「1分52秒」残業することを決めた。
 導入を決めた03年夏は国民の過半数が「休日返上」を支持したが、最新の世論調査では74%が反対。04年が冷夏で猛暑の記憶が薄れたことに加え、週35時間の法定労働時間の延長を可能にする法律が最近成立。フランス人が大切にする「休み」が少しずつ減らされていることへの国民のいらだちが背景にあるとみられる。
                                        (朝日新聞) 2005年04月23日(土)19:12


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